二井寺山極楽寺の本尊を安置する厨子の中に、いっしょに納められているが、その伝来は詳らかでない。 鋳銅製で像高29.6cmと小型の座像である。頭部・躰部・膝前を一鋳とする。 ただし頂上仏面をはじめ頭上面はすべて別鋳して差込みとする。ふくよかな面相の中にも、ひきしまった感じがあり、肩もがっしりと張りがある。 宝髻が高く、裳先が前に流れていること、さらには木型のアリ柄技法などから、その造形は鎌倉時代中期とみられる。
右肩部にかなり大きな亀裂があること、頭上面、光背の欠失など、保存は必ずしも良好とはいえないが、県下における鎌倉時代の鋳造仏の優作として注目すべきものである。
二井寺山極楽寺の本尊を安置する厨子の中に、いっしょに納められているが、その伝来は詳らかでない。
鋳銅製で像高29.6cmと小型の座像である。頭部・躰部・膝前を一鋳とする。
ただし頂上仏面をはじめ頭上面はすべて別鋳して差込みとする。ふくよかな面相の中にも、ひきしまった感じがあり、肩もがっしりと張りがある。
宝髻が高く、裳先が前に流れていること、さらには木型のアリ柄技法などから、その造形は鎌倉時代中期とみられる。
右肩部にかなり大きな亀裂があること、頭上面、光背の欠失など、保存は必ずしも良好とはいえないが、県下における鎌倉時代の鋳造仏の優作として注目すべきものである。