二井寺山極楽寺の本尊である。 像高65.3cm。像容は宝髻上に仏面を、頭上に10面の菩薩面を配したと思われるが、すべて欠失している。 天冠台下の前面の地髪(じはつ)をマバラ彫り(細部を省略して大まかに刻む彫り方)とし、その他を平彫りとする。金銅製の冠飾りを天冠台の前面につける。下ぶくれのふくよかな面相で、眉・目・鼻・口などの造作が比較的大きく、彫法はするどいものがある。 しかし、やや面長で四角ばったところがあり、裳の折返し部や背面の裳の下辺に見られる文文線のあつかいなどから、その造形は南北朝時代と思われる。 一木造りのがっしりとしたボリューム感豊かな像であり、優品である。
二井寺山極楽寺の本尊である。
像高65.3cm。像容は宝髻上に仏面を、頭上に10面の菩薩面を配したと思われるが、すべて欠失している。
天冠台下の前面の地髪(じはつ)をマバラ彫り(細部を省略して大まかに刻む彫り方)とし、その他を平彫りとする。金銅製の冠飾りを天冠台の前面につける。下ぶくれのふくよかな面相で、眉・目・鼻・口などの造作が比較的大きく、彫法はするどいものがある。
しかし、やや面長で四角ばったところがあり、裳の折返し部や背面の裳の下辺に見られる文文線のあつかいなどから、その造形は南北朝時代と思われる。
一木造りのがっしりとしたボリューム感豊かな像であり、優品である。