鮎原剣神社社叢

市116鮎原剣神社社叢
種別(指定区分)
天然記念物(市指定文化財)
指定年月日
昭和53年(1978)5月13日
所有者等
宗教法人 鮎原剣神社
所在地
岩国市周東町川上字鮎原

鮎原剣神社の社殿に向かって登る石段の両側と、東斜面に広がるシイノキを優先種とする、うっそうとした森林が本件の社叢である。
森林内の一部を方形調査によって示すと、高木層においては林冠の占有面積はシイノキが全体の75%以上を占め、タブノキ・ヤブツバキ・クロキが小面積を覆う。
亜高木層ではヤブツバキ・ヤブニッケイが小面積を覆う。低木層はよく発達し、シイノキが75%以上の面積を、ネズミモチ・アリドウシが25%から50%の面積を占め、そのほかにアラカシ・クロキ・シイモチ・サカキ・ナンテン・アオキが見られる。草本層(林床)はテイカカズラが最も多く、そのほかに、ヤブコウジ・ヤブラン・ベニシダ・イタビカズラ・マンリョウ(幼苗)・シイノキ(幼苗)などが見られる。

以上に代表されるように、この社叢は、植物社会学上の典型的なスダジイ-ヤブコウジ群集ということができる。また、この社叢には、目通り周囲3mのコジイ、樹幹下部の周囲3mのアラカシ、その他タブノキなどの巨樹も見られる。
スダジイ-ヤブコウジ群集は、暖帯の極相の典型で、特にこの社叢では下層にシイノキを多生して、次代の優占種が用意されている模式的な群落として貴重である。
外観上これに似たシイ群落が神社に残存している例は時に見られるが、多くは林内に多少の人手が加わり、典型群落の種組成とは異なる場合が多いだけにこの社叢は貴重である。