太刀 銘 備前国福岡住左兵衛尉長則 嘉元(以下不明)

国4 備前国福岡住左兵衛尉_1
種別(指定区分)
工芸品 (国指定重要文化財)
員数
一口
指定年月日
大正元年(1912)9月3日
所有者等
宗教法人 吉香神社
所在地
岩国市横山二丁目8-5

太刀は明治13年(1880)、吉香神社に池祠官が奉納したものである。刀身の長さ、75㎝。鎬造り庵棟(いおりむね)、地鉄は小板目(こいため)肌細かく練れて詰み、地沸え付き、映り有り。刃文は匂い出来の小五(こぐ)の目乱れ、匂い足盛んに入る。

刀工長則は小龍(こりゅう)の呼称があり、弘安、嘉元年間(1278~1306)頃に活躍した備前国(現在の岡山県)の刀工である。作風はこの太刀が典型的で、同銘の刀(備前国長船住人左兵衛長則 永仁三年十二月 日)とともに、福岡一文字派による刀とは作風が異なり、備前長船派と通ずる点が注目される。