鉄黒漆三十四間総覆輪筋兜鉢

県21鉄黒漆三十四間総覆輪筋兜鉢
種別(指定区分)
工芸品(県指定有形文化財)
員数
一頭
指定年月日
昭和42年(1967)7月4日
所有者等
公益財団法人 柏原美術館
所在地
岩国市横山二丁目10-27

鉢の高さ13.3㎝、径は前後が22.2㎝、左右が20.7㎝で、38枚の台形の鉄板に黒漆を塗り、はぎ合わせの部分を金属で覆って筋状にした兜鉢。頭頂部の八幡座は、金メッキの魚子地(ななこじ=粟粒を並べたように細かい粒を突起させたもの)に枝菊を細い線で彫った円座に裏菊の透かし彫りなどをした5重になっている。篠垂(しのだれ)という細い筋金は、金メッキの菊座に小刻座を重ねた上に、正面中央に3条、後方中央に2条据えられ、腰には神社等に見られるような斎垣がめぐらされている。眉庇(まびさし)などはなくなっているが、室町時代中期から後期にかけての頃に作られたものと思われる。